テキストエディタで文書作成:マークダウンとPandoc

日常的にテキストエディタを使いだして数ヶ月。これまでも、簡単な引継ぎメモをメモ帳に残したりしていたけれど、標準のメモ帳からNotepad++に変えてから、使用頻度は激増。

Notepad++で好きなところ:文字コードの設定とタブ表示

何が良いって、UTF-8で保存できるよう設定可能なところ。標準のメモ帳を使っていたときは、保存して閉じる→後から開いたら中身が文字化け→ショックのあまりおでこをデスクに打ち付ける、というのをかなりの頻度で体験してた。学習すればいいのにという話といってしまえばそれまでだけど、文字コードを変更するとか、他のアプリ(WordとかExcelとか)では不要だから意外に忘れちゃう。 次は、複数のメモ帳を開いておくことが可能。タブの移動も簡単だし、ファイル一覧を表示させることもできるし、マークダウンで書くこと・保存することも可能。ウェブブラウザ(タブ)とかDynalist(フォルダ・ファイル)とかのような表示が可能ということ。これはAtomでも同じ。毎回、キレイにすべてを片付ける人にとっては「?」といったことだろうけど、Notepad++を開いた途端に、前回使っていたファイルがすべて一緒に開かれるというのは地味にありがたい。  

マークダウンで文書作成にかかる時間が短縮

起動が速くて便利なNotepad++。もちろん毎日活躍中だ。そして、日常的に使うようになって、マークダウンが如何に時間短縮に貢献してくれるかということを身をもって知ることになった1。  

マークダウン以前

マークダウンを知った直後は、正直、何がそんなに良いのか分からなかった。 本を出版するわけでもなし、業務用の書物というのは、簡潔にまとまっていればOK、というのが基本だと思う。それに、私の会社のプリンタのデフォルト設定は白黒。つまり、引継ぎメモはもちろんのこと、日常的に作成している文書のほとんどに文字色を変えたり、(文章の途中で)フォントサイズを変えたり、箇条書きの丸を槍みたいな形を使ってみるといった凝ったことは求められていない。メモで十分な気がする。 とはいえ、すべてメモでOKというわけではなく、ある程度は整えることは求められる。そのため、以前は、最終アウトプットのことを考えて、Wordを開き、文章を打ち込みながら、スタイルも気にして、あーでもない、こーでもない、と文章を書きつつ、スタイルを気にしつつ、とやや時間をかけながら文書を作成していたように思う。

マークダウン記法

マークダウンで文章を書くと、Wordで書いていたときのようにスタイルに気を取られることがほとんどなくなる。なぜなら、テキストだから。 例えば、ここは太字で強調する場合、**で囲むだけ。リッチテキストだと「ここは太字」とするところ、マークダウンでは「ここは**太字**」と打ち込む。 他にもいろいろとルールがあるので、詳細は以下参照。

  1. Markdown記法 サンプル集
  2. Qiita マークダウン記法 一覧表・チートシート
  3. (Day Oneを使っているなら・・・)Markdown Guide
  4. (iA Writerを使っているならオススメ)Markdown Guide

Day One
Price: Free+
iA Writer
Price: ¥3,600

記法はわかった。で? → 時間短縮

恐らく多くの人は、マークダウン記法のページを見て「なんて便利なんだ」となって、マークダウンを使い出すのだろうが、私は、全く意味がわからなかった。「何が便利なの?」「**とか##使ったからなんだっていうんだ」と。 単にルールを読んだだけではその便利さがわからなかったのだけど、使い出して、記法に慣れて始めてその便利さをやっと理解。文書作成の時間が劇的に短縮される。本当にどうしてなんだろう。でもめちゃくちゃラク。 私の場合、キーボードショートカットを覚えだした頃の感覚に似ている。最初は、「マウスでダブルクリックの方が速そう」と思っていた作業も、【Ctrl+Shift+矢印】→【F2】→【Ctrl+Enter】とキーボードを打つ方が断然スムーズにできるようになった、みたいな。 キーボードショートカットを使わない人に取っては、キーボードショートカットを覚える方が面倒くさくて手間だと思えるのと同様、マークダウンの便利さも体験しないと理解しがたい種類のものかもしれない。 全く怖がる必要はない。とてもシンプルなルールということもあって、投げ出すよりも先に身についてしまう。

初心者にオススメの学習方法:Day One & iA Writer

ちなみに、私がマークダウンを知ったきっかけは、Day OneiA Writerだったので、プレビューで確認しながら記法に慣れた。いちいち画面を切り替えてプレビューを確認するものよりも、プレビューが横に表示される方が覚えやすいように思う。 これらは有料のアプリなので、無料で試したいなら、Notepad++にPluginを入れて使ってみるのもあり。

  1. MarkdownViewer(プレリリース版)
  2. Pandocをかませる方法:Notepad++でMarkdownを利用するには

【ちょっと寄り道】Notepad++ Plugin Manager

Notepad++に Plugin Manager がない場合の追加方法   Macユーザであれば、ATOMという選択肢も(こっちもPlugin2をインストールする必要あり)。  

他の人に渡すときには.docx:.mdからの変換方法いろいろ

さて、話を戻す。Notepad++でメモを付けること自体に慣れたら、次はアウトプットの形式について考える時期がやってくる。自分用のメモだったり、普段からマークダウンに慣れている人にわたすメモであればそのまま渡せばいいけれど、残念なことに私の同僚でマークダウンでメモを取っている人はいない。そのため、テキストのまま渡す、というのは却下だ。 編集が不要な場合には、PDFにエクスポートして渡したりしていたのだけど、議事録などは修正が入ったりして、ほとんどの文書はWordで渡すのが望ましい、というある意味わかりきっていた結論。  

【1】Wordの置換機能で地道に整形

今まで以下に自分がモノグサな人間かとつらつらと告白してきたが、モノグサらしからぬ行動をしていました、結構最近まで。 他人にメモを渡すことになったときのフロー

  1. メモを開く。
  2. メモを全選択。
  3. メモをコピー。
  4. Wordを開く。
  5. Wordに貼り付ける。
  6. 置換機能で、スタイルを設定。(#のたくさん付いたものから順に置換。)
  7. スタイルの調整。
  8. 文書を保存する。(了)

赤面。何が恥ずかしいって、6.のWordの置換機能を使えてることを密かにドヤってた自分。しかし、このフローでも最初からWordで文書を作っていたときと比較すると時間短縮出来ている(一体どれだけスタイルに気を取られてしまってるんだ、という話でもあるのだけれど)。

【2】Pandocで変換:基本

今はどうしているかというと、Pandocを使っている。 手順は下記のリンクのとおりなのだけど、上記のフローとの比較のために、こっちのフローも箇条書きにしてみる。 MarkdownをWord形式(docx)に変換する

  1. コマンドプロンプトを起動させる。
  2. マークダウンファイルが保存されているディレクトリに移動。(デスクトップなら、cd desktop (enter)
  3. マークダウンの文書をWordに変更するよう命令する。(例:Before.mdというファイルを、After.docxというファイルに変更する→pandoc Before.md -t docx -o After.docx
  4. 作成されたWordファイルを開く。
  5. スタイルの調整。
  6. 文書を保存する。(了)

ステップが1つ減っただけだった。とはいえ、各ステップにかかる時間を考えると時短になっている。

【3】Pandocで変換:ATOMのPlugin活用

Notepad++推しなのだけど、実はATOMを使うともっと速くてラクチンという。これには、ATOMのPlugin【pandoc-convert】のインストールが必要。

  1. ATOMでメモを開く。
  2. 【Shift】+【Command】+【p】3押下後、docと入力すると、ドロップダウンリストに【Pandoc Convert:docx】が表示されるのでそれを選択。
  3. ファイル名を設定4して、【Enter】。
  4. 作成されたWordファイルを開く。5
  5. スタイルの調整。
  6. 文書を保存する。(了)

 

それでも微調整は必要

Pandocは便利だけど完璧というわけではないので、どうしても最後に「スタイルの調整」というステップが必要となる。どんなアプリを使って文書を作成しようが、最後に微調整はするものなので、Pandocが使えない、というわけでは決してない。 Pandocの存在を知ったときも、マークダウン同様、その凄さが全く理解できていなかった私。どうやって使い始めたかについては、別の機会にまとめたい。


  1. 今ならこの記事『Why Markdown? A two-minute explanation』に書いてあることが理解できる。 ↩︎
  2. markdown-preview-plusとかmarkdown-preview-enhancedとか。 ↩︎
  3. Macの場合。MacでしかATOMを使ったことがないので。 ↩︎
  4. デフォルトでは、(元のファイル名).md.docxとなっている ↩︎
  5. 元のファイルと同じディレクトリに作成されている。 ↩︎
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